千絵は浮かれた私を見て、少し話しづらそうに話し始めた。

千絵の話を聞いて私は言葉を失った。


「健二から聞いたんだけど、優士君、仕事で大阪に行ったんだって。5年ぐらいは帰って来られないみたい」


ゆぅ君は中学を卒業してから、叔父さんのところで働いていた。

叔父さんのところで仕事をすることは私も聞いてたから知ってた。


そしてその叔父さんの仕事の都合で先月から大阪に行ったらしい。



「それでね・・・」


ゆぅ君はいずれ大阪に行かないといけないことはずっと前から決まってたみたいで。

でも、私と付き合うことになってすごい悩んでたみたいで・・・。


「卒業式の日にね、写真を撮った後、桃子に言いたかったんだって」

「何を・・・?」

「いずれ大阪に行くこと。桃子がイヤだって言ったら叔父さんに話そうって思ってたみたいだよ・・・。桃子とまた付き合いたかったみたい」


私はその話を聞いて涙をこぼしてしまった。


「そうだったんだ・・・。全然知らなかったよ」


私はあの時、写真を撮るとすぐに帰った。 

ちゃんと、話すればよかった・・・。


私は卒業しても、またどこかで会えるって思ってた。

会えたら、笑って話せると思ってた。


思えば、卒業してから一度も会ってなかったよね・・・。


今、あなたはこの町にいないんだね。


会えないんだって思うとなんだか胸が苦しくなった。