それから、私達は卒業式の練習をするようになった。

男女並んで入場する時、なぜか、桐島と水嶋で出席番号では離れてるのに、私はゆぅ君と隣同士になった。


「マジで?マジで?」


ゆぅ君は人目も気にせずに喜んでいた。

私はそんなゆぅ君の姿を見ると、無性に悲しくなって、ゆぅ君に気付かれないようにそっと指輪を握った。


でもね、そんな偶然はたったの一回だけだった。


「わたしさぁ、さっき、先生に文集作るの手伝ってって言われたんだけど桃子も一緒にやる?」


千絵にそう言われて、私は千絵達と一緒に文集作りを手伝うことになった。


「桃子、文集、間に合ってよかったね」

「うん。ぎりぎりだったよ・・・」


そんな話をしながら資料室に向かった。



「じゃあ、こっちから一枚ずつ紙を取っていってね」


先生にそう言われて、私達は一列に並んで紙を取って回った。


まず、1組のから並んでいた。

私はすぐにゆぅ君のページを見つけた。


大きな字で『桐島優士』って書いてあったからすぐ分かったよ。


相変わらず字がすごくキレイだった。


ゆぅ君の文集にはこんなことが書いてあった。


「俺の中学3年間はすげぇー楽しかった。
 俺には大切なダチと大切な人がおる。
 これからもずっと大切にしたい。
 俺の気持ちはずっと変わりません」


文章はたったそれだけだったけど、なんだか胸に響いてきた。


文集を書いたのは、私達が別れた後。

大切な人っていうのが私だなんて言い切れないけど・・・。


そうやって、私はこっそりあなたの文集を読んだ。