目も落ち着いてきたので、梨花と一緒に教室に戻ることにした。


教室に入った私を見て、周りのみんながいろいろ言ってきた。


「桐島君と神田さん別れさせといて、何、自分から振ってんだよ!!」

「自分が被害者のつもりかよ?」

「マジで、優士君かわいそぉ~」

「俺、水嶋のことそんな奴だと思ってなかったわ!!」

「ってか、別れてくれてせいせいした!」


すでに、私とゆぅ君が別れたことが広まってるみたいだった。


でも、私は全部聞き流した。

だって、こう言われることなんて予想出来てたから。



「あんたら、うるさいんや!何も知らんくせに、勝手なこと言わんといて!」


梨花がみんなにキレてくれた。


「梨花、もういいよ・・・」


私はそう言って自分の席に座った。


そっと、隣の席を見たけどゆぅ君はいなかった。


当たり前だよね・・・隣になんていたくないよね。


ふと、視線が気になって斜め前を見ると健ちゃんが私を見ていた。

・・・健ちゃん怒ってるよね?私はそう思って目をそらした。


すると、健ちゃんは


「桃子、帰りちょっと顔貸せ!」


そう言ってきた。


梨花が心配そうに私を見ていた。


「分かった・・・」


私は健ちゃんを見て、そう呟いた。