「……いいなー、うらやましい♪
あたしも彼氏欲しいな♪」
「またまた愛美ちゃんってば!
そんな事言いながらホントは彼氏いるんでしょ?」
「あははっ♪あたしはねー、
今あたしを指名してくれるお客様がみーんな彼氏だよー♪」
「も〜愛美ちゃんってば!」
「こら、仕事しろお前ら!」
「あははっ、ごめんなさーい‼」
………ここは嘘や偽りが当たり前だから、いい所だね。
本当の事、誰にも言う必要ないもの。
「…………」
こうやって笑って誤魔化す事にももう慣れた。
でも未だにあの人のことを思い出すと、まだ微かに胸がチクリと痛む。
でもいつかきっと。
こんな毎日を繰り返していたら………
きっと、忘れられる。



