───…時が経ち、あたしは夜の仕事を卒業して、昼社会へと戻った。 「いってらっしゃい♪」 「いってきます」 更に数年後には好きな人も出来て、結婚もして。 あの頃とは考えられない程、幸せで満たされた日々。 “今日はハンバーグがいいな”と見送ったばかりの旦那様からスマホにメッセージが来て微笑んだ。 ─────……そんな “太郎”なんて存在も完全に忘れてしまった頃。 ──────♪…♪♪ 鼻歌を歌っているあたしの耳に、今度は軽快な着信音が聞こえてきた。