泣いて、泣いて泣きまくった後。
「愛美さん、ちょっと歩きましょうか?」
「うん、そうだね」
サクサクと、肩を並べて砂浜を歩いた。
泣き過ぎてしまって目が腫れた視界は狭く、真っ暗な海と砂浜の境界線が分からず、時々波にさらわれそうになる。
「─────太郎……」
「はい」
「─────あたしね……
実は学校では嫌われてるんだよね……」
あの時。
どうして太郎に話し始めたのかは今でも分からない。
絶対に誰にも話さなかった、いじめられてる真実。
なのに………
不思議と、太郎の前でだけは素直になれたの。
「今から話すこと、引かないでね………」
─────ザァァァン……
波の音が繰り返される静かな空間に、あたしはポツリポツリと太郎に本音を話し始めた。



