DEEP BLUE




────ビュウッ!

 



黒い海にさざ波が立っている。


それぐらい、今日は一段と風が強いらしい。


あたしは海風にさらされて、髪が崩れ始めた。





「……あー髪ぐちゃぐちゃだ。」

 


こりゃ無駄だな。



綺麗にセットされたアップスタイルを解いた瞬間、長いロングヘアがふわふわと海風に揺れた。



海に来たい、と思っていたけれど本当にすぐ来れるとは思わなかった。
 


………おまけに夜の海なんて。



昼の海とは変わって、夜の海はどこか寂しい感じがする。



見つめていれば、そこに吸い込まれそうな……
どこまでも続く黒い空と交わり、一つの闇と化しているようで。



波が打ち寄せるそのリズムも……寂しさを際立たせているみたい。



……それを寂しいとは思わない。




それが今のあたしには落ち着くものだから。