孤独を隠すあたしを知る由もなく、彼は髪をくしゅくしゅと掻きながら照れた様にはにかんだ。
「あの、………もし愛美さんが一人で食べるの寂しい時、オレいつでも付き合うんで言ってくださいね」
「……え?」
「オレも一人で飯食うこと多いんですよ。
けっこう侘びしくなっちゃうこと多くて………」
「……」
「あ、愛美さんが良かったらですけど」
恥ずかしそうに自分の事を話す彼に、正直驚いた。
……あたしは寂しいとか素直に言えないから。
だからこうやって素直に自分の気持ちが言える太郎や萌がすごいと思う。
彼は、あたしが掲げている厚くて硬い壁を何とか壊そうとしてくれている。
………何だかちょっとだけそう感じたんだ。
「………ありがとう」
小さな声でぽそっと呟いただけなのに、彼はとても嬉しそうに微笑んだ。
あたしもちょっとずつだけど、こうやって思っていること話さなきゃな……。
「さぁ帰りましょうか♪」
「うんそうだね」
あたし達はまた夜の闇を走る車に乗り込んだ。
後部座席から、鼻歌交じりにご機嫌な彼の後ろ姿を見つめながら………思っていた。
………何であたしにここまで優しくしてくれるのかな……って。



