遠くなっていくコンビニを窓越しに見つめながら
「ちょっと待って、あたしコンビニ寄りたいって言ったんだけど⁉」
「はい」
"はい"って……
意味不明な会話に、あたしは呆然。
すると、彼は赤信号で停止し、ブレーキを踏みながら笑って振り向いた。
……無邪気な笑顔で。
「オレも飯まだなんですよ。」
「……だから?」
「オレも愛美さんと一緒に飯食いたいです」
「はっ、はぁ⁉」
「オレここらで美味しいイチオシのラーメン知ってるんですよ♪一緒に行きましょう♪」
いきなりの提案に呆気に取られ、あたしの口からは咄嗟に拒否の言葉が連なった。
「やだ!何で‼」
「もちろんオレ奢りますねっ♪」
「いい!!いいってば!」
だけど「この辺だったかな」、とナビを見ながらラーメン屋を探している彼には全く聞こえていないみたい。
降りようかな、マジで。
「……ダメですよ、降りたら」
「!?」
あたしが思っていることをまるで読み取ったかのように、ニッコリ笑う彼を見て
「分かったよもう……
付き合うよ、ラーメン。」
あたしがそう言うと、太郎はさらに嬉しそうに笑った。



