ギター部の恋愛事情

勘違い

　三人は、上田は三浦ではなく、大沢さんが好きなのだと確信を持ったので、上田を無視することを辞めた。

　上田は、拓人を見つけたが、どうせ無視されるだろうと思ったが、ダメもとで声をかけた。「お！拓人、」すると、「上田正直に言え、好きな人できたんやろ？」返事をしてくれたことに喜びを感じたが、急な質問で驚きながら答えた。「え！拓人、俺と話してくれるん？拓人愛してるで！」拓人は、好きな人は自分だと言われたので、本当の気持ちに気付いてもらおうと思って、「本当に好きなのは俺じゃないやろ？」と言った。

　そして、上田はみんなが勘違いしていることを思い出し、「あ、お前ら俺が三浦のこと好きやと思ってるんやろ？勘違いやからな！」そして、拓人は、上田に会話を聞かれたことを思い出し、「あー、それは、勘違いやった。でもお前はまた違う人が好きなんだと俺らは思ったよ。だから応援してあげるからなんでも話せよ」上田は、初耳のことが多い拓人の発言にすかさず否定し、「は？別の人？三浦でも他の人でもおらん俺の好きな人は拓人だけやで。」と言ったが、「いや、居るはずだよ。上田は多分まだ自分の気持ちに気付いてないんだよ。」どれだけ他に好きな人がいるはずだと言われても身に覚えがないので、聞くことにした。「そんなことないで、お前らが思ってる他のやつって誰なん？」すると拓人は、「言わん、これはお前が自分で気づかなあかん、でも一つ言えることは、上田がいつもいじってる人。」それでもやっぱり心当たりがないので、「思いつかんけどな、」と呟いた。

　しばらく考えていると一人思い当たる人物がいた。まさか、あの女だと思われているのか、絶対ない、俺はあいつのことは好きじゃなくて嫌いなんや。