君にずっと片想い

今日は私の誕生日。
誕生日でも学校があるなんて…
友達からの0時ピッタリの
「おめでとう」メッセージ。
すごく嬉しかったけど、なにか足りなかった。
「広哉からのメッセージは…ないか」
広哉からのメッセージを待っている自分がいた。
もしかしたら、メッセージが来るかもしれないって
ずっと起きて待ってたのに、いつの間にか寝ちゃってた。

スマホを確認する。
「やば、もう8:00だ」
女の子は色々準備があるのに…
いつもナチュラルメイクして学校に
いくのに今日は時間ない。
「お母さん!起こしてよ!!」
「何回も起こしたわよ!お誕生日おめでとう舞」
「ありがとう。いってきまーす!!」

駅に着いてから気づく。
「サンダル履いてきちゃったよ」
生徒指導の先生は毎朝学校の校門前にいる。
気づかれたら大変だ。
誕生日なのに生徒指導で怒られたくない。
遅刻ギリギリだし、家に帰ってローファーに履き替える時間ない。

よし、これでいこう
「おはようございまーす」
「おう、沢水おはような!」
セーフ、気づかれてない!!
「おい、おまえ…」

気づかれた!?!?
「は、はい…!」
「おまえ、数学赤点だったぞー!!
ちゃんと勉強しろー!今日は補習だ!」

「え…」

やっぱり今日はついてない。

授業中
「ブブー」
スマホがなった
「あれ、電源切るの忘れてた」
誰から…??
『今日、16:00に3角公園で待ってる』
広哉だ!!
「ごめん!今日補習入ってる。17:30までには行く!」
『分かった。待ってる。』


久しぶりに広哉に会える!
高校生になってからお互い忙しくて会えてなかった。
高校は別の高校に進学して、ほとんどメッセージのやり取りもない。
誕生日に広哉から連絡来るなんて!
今日はついてない日だけど、広哉に会えるんだって分かっただけで、最高の誕生日になった。
早く放課後にならないかな。
補習頑張ろう。