カル島と動物人たち

出てきたのは、栗色のストレートな髪をしている女の人だった。
私よりも若そうだ。
「はじめまして。佐々木るみといいます。」
私がお辞儀して言うと、向こうもお辞儀して言った。
「どうも、わたし、施設長の愛口やなぎといいます。」
施設長のあとにつづき、私は中へ入った。
中もカラフルで、廊下にはたくさんの物が置かれていた。
奥の部屋の前に来ると、子どもたちの声が聞こえてきた。
施設長がドアを開くと、子どもたちがいた。
子どもの目線が一気に私にいく。
「はじめまして。私、佐々木るみっていうわ。これからお世話になるわね。」
私が自己紹介しても、子どもたちは顔をしかめていた。
施設長がみんなのさわぎをなだめるように、手をパンッとした。
「はーい、しずかに。今日からね、お家に新しい人が来るよ。」
そして、施設長は私を見た。