「やっぱ、って？」
私が気になって聞くと、クーマはくるりと目を回した。
「トーサ、宝さがし得意なのよ。前に同じチームになった時、すぐ宝を見つけたのよ。」
「へえ、宝さがしってよくやるの？」
「うん。みんな好きだからね。」
施設長が手をパンッと鳴らした。
「はい、じゃあ帰るよ。」
また列になり、私たちは歩き出した。
家に着くと、さっそく子どもたちは宝を見せ合っていた。
「うわあ、トーサたちのってシール帳じゃん！」
羨ましそうにマキネが言った。
「いいだろ。」
得意げにトーサが言った。
施設長にお風呂で呼ばれ、子どもたちは部屋を出ていった。