カル島と動物人たち

「ウキッ!」
施設長も同じ格好をしていた。彼女の色はクリーム色だった。
「さ、みんな早く食べて、冒険へ行くわよ。」
施設長がにっこりして言うと、子どもたちから歓声が上がった。
何も聞かされていない私は、“冒険”という言葉にひどく反応した。「冒険って、どういうこと?」
「冒険は冒険よ。」施設長は笑って言うと、指を口に当てた。
「行ってからのお楽しみ。」
無性に私はわくわくした。子どもたちみたいに。
私も子どもたちもあっという間に食べおわると、外へ出る準備をした。
準備が整うと、列に並んで外へ出た。
外は太陽がまぶしくかがやいており、ジリジリとした暑さがあった。
施設長が先頭に立ち、みんなに言った。
「さあ、出発するよ。準備はいい?」