窓を開け、早川課長の後ろ姿を見えなくなるまで見送る。

そして先ほど撮った早川課長の寝顔の写真を開く。
これを撮ったときまでは、幸せな気持ちでいっぱいだったのに…

早川課長に好きな人がいる。
それがわかった瞬間、気持ちが一気に落ちた。


私はきっと全く誰かもわからないその人に嫉妬してる。


昨日感じたあの優しさが他の人にも向けられるなんて
嫌だと思った。


あぁ、分かった。
早川課長は推し友でも、お兄ちゃんでもない。

もう私の好きな人になってたんだ…。


でも………


「好きって自覚した瞬間に失恋じゃん…わたし…」




その場にしゃがんで私は思いっきり泣いた。