なんか一気に恥ずかしくなってきた…

私はなんだか居た堪れなくなり、
「あ!お風呂!お風呂入れましょ!準備してきます!」


そう言って、私は風呂掃除をしつつ、
兄が遊びにきた時用のパジャマを取り出す。


そして掃除が終わると、早川課長にパジャマを手渡す。


「あの!もし良かったらこれ着てください。
男物なので、たぶんサイズは大丈夫だと思うんですけど…」


パジャマを受け取りつつ、早川課長はピクッと反応する。


「男物?」

「兄が仕事で東京来た時に泊まりにくるんですけど、荷物減らしたいって言ってパジャマとか歯ブラシとか諸々置いていくんですよね。」


「お兄さんか…」


早川課長のピリッとした雰囲気がなくなる。


「はい。昔から兄は過保護すぎるところはあるんですけど、仲がいいんです!上京するときも、東京は危ないとか色々言われて、兄からはめちゃくちゃ反対されたんですけど、私がこっちに来ちゃったから。結構定期的に会いにきてくれるんです!」



その話を聞くと、早川課長が笑い始めた。


「え?なんですか?」


「いや、今までなんで中森さんに彼氏がいなかったかの謎が少し解けた気がする。お兄さんに愛されてるんだな。とりあえず俺が来たことは内緒にしといた方がいいと思うぞ。」



「わかりました。」

よく分からないが返事をしておいた。