そんな私の様子に気づいて、早川課長は私の頭をなでる。

「大丈夫。今日は帰ったりしないし、1人にしないから。」


その一言と早川課長の手の温もりで気持ちが落ち着いてきた。


「…ありがとうございます。」

「それじゃあ俺もお邪魔します。」

「あ、適当にそこ座ってて下さい!今お茶入れますから!」

「いいよ、お構いなく。」


お茶をいれつつ、チラっと早川課長を盗み見る。
自分の部屋にいるなんてすごく不思議な感覚だ。
それに落ち着いてきたら、とんでもないお願いをしてしまった気がする。


なんだかソワソワしている早川課長の前にお茶をおきつつ私は謝る。


「さっきは動転しちゃってて、すいません。しかも無理も言っちゃって…」


「いや、全然。むしろ俺としては頼ってもらえたのは嬉しいし。」


そう言って早川課長は優しく微笑む。