すると後ろのあいつも一緒に歩き出す。


私は走って改札の駅員さんの所まで向かう。

私の様子をみて、あいつも途中までは走ってついてきたが、私が駅員さんに話しかける様子をみると、慌てて元のホームへと戻っていく。


私が事情を話すと、女性の駅員さんが肩をかかえて駅員室へと入れてくれた。

そしてすぐにもう1人の男性の駅員さんがホームを見に行ってくれたが、その人はいなくなっていたそうだ。


だんだん気持ちが落ち着いてきたとき、
部屋の外から声が聞こえてきた。


「あの、中森という女性来ていないですか？」
息を切らして、慌てた様子だ。


「早川課長！！」
私は駅員室から顔を出す。


私の顔をみて、早川課長は安堵の表情を浮かべる。
「無事でよかった…」


そんな私達に申し訳なさそうに女性の駅員さんが声をかける。


「すいません。今警察の方が来られまして。少しお話しを聞かせていただきたいとのことで…」



それから私は警察からの事情聴取を受けた。
その間早川課長はずっと私の隣にいてくれた。