推しは恋のキューピッド

私が言葉を濁していると、
早川課長の手が頭にポンっと乗る。


「それ、すごい似合ってる。」


その一言だけで、全身が火照っていくのを感じる。
早川課長全然冷たくないじゃん…
甘すぎだよ…


「ありがとう…ございます」
私は俯きつつ答える。



「それじゃあ、こたろうカフェ行くか。」

「はい!」


気を取り直して、さっそくお店へと向かう。
いざこたろうカフェに着くと、そこには行列ができている。そして私は大きな失態を犯したことに気づく。



「あ、早川課長。すいません。
私そういえば予約してなくて、すごい待つことになっちゃうかもです…」

私が申し訳なさいっぱいにそう告げると、
早川課長は優しく微笑む。