私がそう言って受け取るのを断ると、早川課長は少し困った顔をする。


「んー、そういうわけにも。…あ、中森さん夕飯済んだ?」


早川課長が顔をあげ聞いてくる。


「え?いやまだです。」


「なら飯おごる。」


「え!?!?」

まさかの展開に思わず大きな声が出てしまった。
その様子をみて、早川課長がしまったっという顔をする。


「あ、ごめん。一緒に飯ってのも嫌か…」
早川課長が前髪をグシャッとかきあげる。


私は慌てて訂正する。
「全然嫌じゃないです!むしろ行きたいです!」


慌てすぎて、少し前のめりになってしまった。
それも恥ずかしくて、また真っ赤になって俯く。


すると早川課長はクスッと笑い
「なら良かった。じゃあいこ。」


そう言って、歩き出す。
私も慌てて後ろをついていく。