晴香ちゃんの言葉に一瞬フリーズする。



「え?晴香ちゃんががっちゃんを?」



私がそう聞くと、晴香ちゃんは大きく頷く。



「だから、もしあんまり続く様なら、私もお手伝いしますよ!」



「あ、ありがとう……」



まさかの告白に動揺しながらも、私はお礼を言う。





その後もなんだかんだ色々話していると、
あっという間に午後の始業時間だ。




2人でオフィスに戻る道中、噂の人が向かいから
歩いてくるのが見える。



両脇には同期の子だろうか?
可愛い女の子達が囲んでいる。



何となくだが、両脇の女の子からはがっちゃんへの好意が滲みでている。




「がっちゃんってモテるんだな……」



私が驚いてそう呟くと、晴香ちゃんは頷く。




「そうなんですよ。同期の間でも有名なんです。
超イケメンの野村くんって!私も初めてみた時、思わず見惚れちゃいましたもん。それに早川課長と違って、野村くんは愛想もいいから、当初の人気も衰えずです。」



「へぇ……すごいね。」




「私もそんな人だから、遠い人のイメージだったけど。
野村さんって、誰に対しても対応が平等じゃないですか。私は部署が違うしあんまり喋ったことはないけど、それでも名前覚えてくれてて、いつもすれ違うと笑顔で挨拶してくれて…
すごい素敵な人だなって。」



がっちゃんやるじゃないか。
いつも頼れる姉御肌な晴香ちゃんの表情が女の子になっている。