「それでさ、昼のあいつは誰なの?」


「がっちゃんのことですか?」


私がそう聞くと、早川課長は頷く。



「誰と言われても…
さっき紹介した通り、実家が近くてよく遊んでた幼馴染です。まぁ5歳離れてたから、遊ぶっていうか、私と兄で一緒に面倒みてたって感じですけど。
だから私からしたら可愛い弟みたいなもんです。」



私がそう答えると、早川課長は不貞腐れたように
口を尖らせる。



「へぇー、弟ねぇ。
向こうはどう思ってるか分かったもんじゃないけどな。
しかもあず姉って、下の名前呼んでるようなもんだし。俺はまだ中森さんなのに…」



ぶつぶつ言う早川課長をみて、ふと思う。



「………もしかして早川課長……妬いてます?」




私がそう聞くと、ピクっと動きが止まる。
そして上目遣いで私をみつめて一言。



「………そりゃ妬くでしょ。」



私は思わず笑ってしまう。


「早川課長かわいい」


「かわいいは辞めろ」


早川課長は嫌そうに言う。