ありふれた日常こそ、尊い。


そして、唇が離れるとお互いの吐息が漏れ、鼻が触れそうな距離でわたしたちは見つめ合い、微笑み合った。

「浮気なんてしねーよ。こんなに大好きな人がいるのに。」

凪はそう言って、わたしの額にコツンと自分の額を寄せてきた。

「美月こそ、、、モテるから心配だ。他の男に、触れさせたくない。」
「大丈夫。わたしには、凪と、、、ザッ◯スだけだから!」
「おい!そこでザッ◯スが出てくんのかよ!」

凪の反応にわたしが笑うと、凪はわたしの腰に手を回し引き寄せ、わたしの頬に手を添えると「絶対、ザッ◯スには負けないから。」と言った。

冗談のつもりで言ったわたしだったが、凪があまりにも真剣な表情をするので、わたしは黙ったままでいた。

凪、、、"負けないから"なんて言ったけど、本当はもうわたしの中には、あなただけだよ。

わたしのゲームとアニメ好きに変わりはないけど、それはただの趣味。

もうあなた以上の人が現れることはない。
わたしは、そう確信しているから、だから、、、安心してね。

「さて、そろそろ飯作るか。腹減っただろ?」
「うん!お腹空いたぁ〜!」
「まぁ〜俺は、美月を食べたいところだけど、今日はまだ我慢しとく。好きなものは、あとに取っておく派だから。」

凪はそう言って悪戯に笑い、「覚悟しとけよ?」と言うと、キッチンへと向かった。

"覚悟しとけよ?"

ど、どんな覚悟が必要なの?

そんなことを思いながら、わたしは対面キッチンのカウンター側で凪が料理する姿をずっと眺めていたのだった。