ありふれた日常こそ、尊い。


「美月?」

優しい口調で凪がわたしの名前を呼ぶ。

「前に、、、母さんが居る間だけでいいから付き合って欲しいって言ったけど、あの言葉、、、訂正させて欲しい。」

凪はそう言い、真っすぐにわたしを見つめた。

「母さんのことを抜きにして、、、ずっと、俺のそばにいて欲しい。俺、、、本当は、前から美月のことが好きだったんだ。」
「え、、、前から?」

わたしがそう訊くと、凪は少し恥ずかしそうに「うん、、、美月の笑顔に惚れた。大好きなゲームやアニメの話を楽しそうに話す美月の笑顔が可愛くて、、、いつの間にか、美月のことばかり考えるようになってた。」と答えてくれた。

わたしの笑顔に、惚れた、、、?

わたし、凪の前でそんなに楽しそうに笑って話してたんだ。

それって、、、わたしが凪に心を許してる証かもしれない。

わたしも本当は前から、、、気付いてなかっただけで、凪のことが好きだったのかなぁ。

「だから、、、これからもずっと、俺のそばにいてください。」

そう言う凪の言葉にわたしの頬は自然と綻び「はい、そばにいさせてください。」と答えたのだった。

凪はわたしの言葉に嬉しそうに微笑むと、「ありがとう。」とわたしを抱き締めた。

前回は、手の置き場所が分からず、手をワタワタさせてしまったわたしだけど、今は何も考えずに気持ちのままに凪の背中に腕を回し、抱き締め返していた。

「どう?俺のぬくもり、感じる?」
「うん。凪のぬくもりと、鼓動を感じてるよ。」
「俺だって、ドキドキしてるんだからな?」

そう言って、わたしを抱き締める腕に力を込めた凪は「今、俺、、、幸せだ。」と呟いていた。