ありふれた日常こそ、尊い。


「とりあえず、座ってて。俺、着替えて来るから。」

凪はそう言いながらカーテンを閉めると、リビングから行ける寝室があるのであろうドアを開け、中へ入って行った。

わたしは言われた通り、ソファーに座って待つことにした。

ソファーに座り、リビングを見渡すわたし。

対面キッチンに、うちにあるテレビよりも大きなテレビに、その横にはP◯5が置いてあった。

窓際に置いてあるカラーボックスの上には、観葉植物が置いてあり、それが意外で今まで知らなかった凪が垣間見えたような気がした。

すると、「お待たせ〜」とスーツからラフな服装に着替えた凪が戻って来た。

凪はそのままキッチンへ行くと、冷蔵庫を開けた。

「シェフ、今日は何を作ってくれるんですか?」

わたしはそう言いながらソファーから立ち上がり、対面キッチンのカウンター側から凪に話し掛けた。

「今日は、ヘルシーなハンバーグを作ります。」
「おぉ〜!ハンバーグ!ヘルシーとは?」
「挽肉に豆腐を混ぜて作るんだよ。」
「なるほどね!」

凪は手際良くハンバーグを作っていく。

その姿は何だか楽しそうで、凪は料理が好きなんだなぁと感じた。

「凪って、料理好きなの?」

わたしがそう訊くと、凪は「好きだよ。俺、本当は料理人になりたかったんだ。」と答えた。