ゲームでバグりやすい私は、転生してもバグ(の神様)に好かれる







その場にあったはずの飛行機が、消えていた。



メルギアは呆然(ぼうぜん)として、腰がぬけてその場にドサッと座った。



焔は、手下が持っていた小刀をメルギアの目の前に向けた。



「はい、チェックメイト。」



メルギアは、フッと力なく笑った。



「やるなら、一思いにしてくれ…」



「え、殺さないよ?」



「は?」




(この人、本当は可哀想な人なんだよなぁ。)



焔は心の中で思った。



本来、メルギアは人間だった。弱く、いじめられ、馬鹿にされていた。家族でさえも、期待されてなかった。



メルギアは、努力を重ねて強くなったが、誰にも認めてもらえてなかった。憎しみと悲しみに駆られて魔王になった、という過去がある。



「あなたは、本当は悪者なんかじゃない。だから殺さない。」



ぽいっと、焔は小刀を捨てた。



「…!」



メルギアは、大きく目を見開いて驚いた。



「じゃあ、私はこれで。魔王城だけで、我慢していてください。」



焔は、くるりと振り返り帰ろうとした。



「待て!」



メルギアは焔の手を握り引っ張って、引き留めた。



「…何ですか?」



「俺を弟子にしてくれっ!」



「…はぁ?!」