「本当に、ありがとうございました!」
逃げそびれた最後の人は深々と頭を下げて、走り去った。
「ふぅ、終わったぁ…」
最後の人を助け、焔は額の汗を手の甲で拭った。
「凄いですね、もう魔法を使いこなしている。」
また、バグの神様がどこからともなく現れた。
「まぁね、慣れているから。」
ふふんと自慢げに、焔は鼻を鳴らした。
「さぁーて、あとはボス戦か。バグの神様、魔王の場所分かる?」
「えーとですね、あの山の頂上付近にいますね。大きな飛行船らしきものに乗っている様子です。」
「分かった。さぁ、ボス戦スタートっ!!」
拳を思いっ切り突き上げて、焔は言った。

