ハァハァと息を切らしながら、アリトとその妹アリアも走って逃げていた。 「大丈夫か、アリア?」 「だ、大丈夫だよ、お兄ちゃん…」 大丈夫だと言っているが、元々アリアは体が弱い。顔色が悪かった。 「あっ!!」 アリアは転んでしまった。 「アリア!!」 どうやら、足をひねってしまって立てないようだ。 すると、後ろからオークがやってきた。オークは、アリアに向かって手を伸ばした。 「やめろぉぉー!!!」 アリトの叫び声が響いた。