白雪姫の王子様

……違う。

俺は何度も逃げた。

傷つくのが怖くて、雪から離れようとした。

それでも。

もう一度、向き合いたいと思った。

その気持ちだけは、本物だった。

雪の母親が、涙を拭う。

その顔を見て、ふと思った。

……雪は、お母さんに似たんだな。

優しくて、

まっすぐで、

誰かのことばかり考えてしまうところ。

胸が、少しだけ苦しくなった。

雪の母親は、静かに頷いた。

お辞儀をする。

そして、病室の扉を開ける。