病室の中。 見えているはずのない“綺麗な空”を、 何の迷いもなく色づけていくその姿。 まるで、自分の世界にだけ生きてるみたいだった。 ……なんか、気に食わねぇ。 理由なんか分かんねぇけど。 でも、俺が持ってないものを、 普通に持ってる気がした。 何かに夢中になることも。 生きている意味も。 そんなの、俺はとっくに失っている。 だからーー まっすぐに空を描いてるあの少女が、 少しだけ、羨ましかった。 そんなくだらない考えが、頭の中を駆け巡る。