白雪姫の王子様

今日は、四人で“制服でお出かけ作戦”について話し合っていた。

雪が制服を着て、どこへ行きたいのか。

どんなことなら可能なのか。

兄貴や雪のお母さんの意見も聞きながら、
みんなで計画を立てている。

「こういうのは、ちゃんと外出許可が出てから――」

「ダメ!」

俺の言葉を遮るように、莉子が机を叩いた。

「許可出た瞬間、即実行するんだから!」

「いや、だからそのために計画を――」

「まずプリ撮るでしょ?」

「カフェも行きたい!」

「あとゲーセン!」

「雪ちゃん、制服でクレープ食べよ!」

次々に盛り上がっていく三人。

……話を聞け。

俺が何か言おうとしても、
大体、莉子か翔にかき消される。

まったく。

でも――

雪は、ずっと楽しそうに笑っていた。

その顔を見ると、
まぁ、いいかと思ってしまう。

「雪は、どこ行きたいんだよ」

ふと聞いてみる。

すると雪は、少しだけ考えてから、
照れくさそうに笑った。

「……みんなとなら、どこでも楽しそう」

一瞬、その場が静かになる。

そして、

「雪〜!」

莉子が抱きついた。

「かわいすぎ!」

「それ反則だろ〜」

翔まで騒ぎ始める。

雪は困ったように笑っていた。

そんな光景を見ながら、俺は小さく息を吐く。

……うるさいし、

騒がしいし、

全然まとまらねぇ。

でも、俺は、こういう時間が好きだった。