白雪姫の王子様

「じゃあ、また」

そう言って病室のドアを閉める。

廊下に出た瞬間、
さっきの言葉が頭の中で何度も繰り返された。

「……はぁ」

思わずため息が出る。

なんだよ、あれ。

「……告白みてぇじゃねぇか」

自分で言って、余計に恥ずかしくなる。

らしくねぇ。

好きとか、そんなんじゃねぇのに。

頭をかきながら、歩き出す。

さっきの雪の顔が、浮かぶ。

ああいう顔、するんだな。

「……蓮」

すると、いきなり、後ろから呼び止められた。

振り返ると、莉子が立っていた。

「……なんだよ」

自分の声が、少し冷たくなるのを感じる。

「さっきのさ」

莉子がまっすぐに、俺を見る。

「……あの子のこと」

「……」

「……好きなの?」

一瞬、時間が止まる。

「は?」

思わず聞き返す。