白雪姫の王子様

重い沈黙。


「……はぁ」

蓮くんが小さく息を吐く。

「なんで俺、ここに来てると思う?」


え。


「……それは、同情とか」

「違う。俺は雪に会いたくて来てるに決まってんだろ」

その蓮くんの一言で、
胸の奥が、じんわりと温かくなる。

言葉が出てこない。

「義務とか、同情とかじゃねぇ」

不器用な言い方。

でもーー

すごく、まっすぐだった。

「……ありがとう」

さっきまでの不安が、軽くなる。

「別に」

いつも通りの返し。

でも、その声は不器用ではなかった。

優しい思いが伝わってきた。