白雪姫の王子様

ドアが閉まる音。

静かになる。

「……雪」

蓮くんに名前を呼ばれる。

でも、顔を上げられない。

さっきの言葉が、頭の中で何度も繰り返される。

邪魔。

「蓮くん……ごめん」

「は?」

蓮くんが、少しだけ眉をひそめる。

「なんでお前が謝んだよ」

「だって……」

うまく言葉にできない。

でも、胸の中にあるものはわかっていた。

「私、知らなくて……」

「なにが」

「……邪魔、だったのかなって」

その瞬間、

「違う」

私の言葉に被せるように、蓮くんは言った。

蓮くんは、まっすぐにこっちを見ている。

「違うから」

さっきより、強い声。

「そんなこと、一回も思ったことねぇ」

そう蓮くんは言い切る。

「……あいつが勝手に言ってるだけだ」

でも、完全には消えない。