白雪姫の王子様

「てかさ」

翔さんが空気を変えるように言う。

「こんなに可愛い子だったら、蓮が夢中になるのわかるわ〜」

「そんなんじゃねぇよ」

「はいはい」

蓮くんは、翔さんを睨む。

そんな蓮くんをみると

「もう帰るから、そんな顔すんなって」

両手を上げながら翔さんは言った。

その後、莉子さんを連れて、病室を出て行った。

扉が閉まる。

「……」

違う空気が、少しだけ残っていた。

さっきまでの賑やかさが嘘みたいに、静かだ。