白雪姫の王子様

「前から思ってたんだけどさ」

「ん?」

「蓮くんって不良なの?」

「そんなんじゃねぇよ」

即答する。

雪はくすっと笑った。

「じゃあ、サボらずに学校行くんだよ」

「はぁ?」

思わず声が出る。

「だって、私が学校行けないから、その分まで勉強してもらわないとだしね」

「はぁ?なんでお前にーー」

「いいの。ちゃんと学校に行く」

少しだけ、真面目な顔になる雪。

「約束」

その一言が、やけに重く感じた。

「……わかったよ」

ため息まじりに答える。

それを聞いて、雪は満足そうに笑った。

その笑顔を見ながら、
胸の奥が、少しだけざわつく。

夏が終わる。

ただそれだけのことなのに、
何かが変わってしまいそうでーー

少しだけ怖かった。