白雪姫の王子様

外に行く準備は、思ったより時間がかかった。

看護師に声をかけて、許可をもらって、
点滴を外す。

そのひとつひとつが、やけに慎重で……

雪にとっての“外に出る“ことの重さを、実感させた。

一緒に、廊下を歩く。

雪の歩く姿が、弱々しく見えた。

エレベーターを降りる。

今から行くのは、外と言っても病院内にある庭だ。

庭は普通に公園程度の広さで、
大きな木もあり、小さな池もある。

「……ここ」

雪が小さく呟く。

「庭。病院の中だけど、一応“外“だろ」

「そうだね。早く行こ」

雪は嬉しそうに、俺を引っ張った。

「……開けるぞ」

そう言って、ドアを押す。