白雪姫の王子様

検査を終えた私は、病室へと向かっていた。

廊下を進んでいく。

角を曲がったその瞬間、心臓が跳ねた。

初めての感覚。

そう。

また、彼が病室の前の廊下を歩いていた。

私は彼の背中を、急いで追いかける。

なんだかわからないけど、嬉しくって、
私はつい、大きな声で

「もう、通りかからないと思った」

と言っていた。

彼はビックとして、振り返る。

その顔は、とても驚いているようだった。

でも、彼は私をまっすぐに見ている。

「……通りかかっただけだ」

不器用で、どこかに戸惑いがある、そんな言葉。

それでも、私は嬉しかった。

私のことを覚えていてくれていた。

また会えた。