白雪姫の王子様

俺は、またあの病院に来ていた。

「ボランティア、継続希望って書いてくれたのね。偉いじゃない」

そう言って、母は少し驚いた顔で笑った。


ーー別に、そんなつもりはなかった

きっと気まぐれだ。

ほんと、それだけ。


そして、今日も廊下を歩く。

でも、この白い世界には、やっぱり馴染めない。

どこまで行っても無機質で、静かで、落ち着かない。


……それなのにまた、ここへ来てる。

いいのか、それで。


そんなことを考えてるうちに、足が止まってた。

あの病室の前。

「クソっ.......」


なんで俺は今日もここに来ているんだ……


いや、家にいたくないだけ。

暇だっただけ。

“通りかかっただけ”だ。

でも本当は、何を言っても全部嘘な気がして。

自分の中にある答えを見ないようにしてるのが、
余計に腹立たしかった。