村八分にされた不遇の娘は神様の子供を授かり溺愛される

何度も休憩を挟んで神社の石段の下までたどり着くと、3人の体は光に包まれて気がつけば本殿にいた。

「おかえり」
陽神が微笑んで出迎えてくれて、葵の頬がカッと赤くなる。

これから報告することを考えただけで胸がドキドキする。
「女将さんの様子はどうたった?」

そう聞かれて葵はうつむき加減で「元気そうでした」と、答えた。

本当は途中からそれどころではなかったので、女将さんとちゃんと会話できたという自覚はなかった。

なによりももち米屋が窮地に立たされている原因が自分にあるということは、やはり葵にはショックだった。

「あの陽神さま、少しお話があります」
「うん。なんだい?」

葵が陽神の前に正座すると、陽神も同じようにあぐらをかいて座った。

「実は私……子供ができたみたいです」
右手で腹部に触れながらそう言った。