失恋には、甘いものより橋立君。

「なので、遙香のことは諦めた方が良いですよ。それでは私はこれで失礼します。」

そう言って、男に背を向け、教室へと向かうと、それ以上男が引き留めてくることはなかった。 

多分今、頭の整理が追いつかないんだろう。

私だって最初は訳が分からなかった。
でも、受け止めざるを得なかった。

あの男もショックだろうなー。
あんなに一途に遙香のことを想ってるんだもん。

そういや何で遙香のこと好きなんだろう。

ま、どうでもいっか! 

私は教室で荷物を鞄に詰めると、教室を出て玄関に向かった。

玄関に行くと、会いたくない2人がそこにいた。

え?何で遙香と響がここにいるの?
部活があるんじゃないの?

「響、ホントに部活休んで良かったの~?」

「遙香こそ良かったのかよ。俺は部活より遙香の方が大事だからな。」

「またそんなこと言って。私も響と一緒に過ごしたいもん。」

「遙香はホント可愛いな。可愛いすぎてキスしたくなる。」

「え~してして~!」

2人は私に気づいていないようだった。 
それをいいことに、2人はまたキスをしている。
舌を絡ませながら、熱いキスをしている。
チュッチュッと音を立てて。

何で一日に2回も2人のキスを見ないといけないんだろう。

その時、響が私に気づいて、慌てて遙香の唇を離した。

「えー、何で辞めるの~?」

まだ遙香は私に気づいてないみたい。

すると響の異変に気づいたのか、やっと私の方を見て、驚愕の顔をしている。