「……桜には関係ない」
「関係あるね!!家族の傍に何の素性も分からないやつがいるんだよ!?」
「芽雨は大丈夫だ」
「大丈夫?なんの根拠があって?兄さんも知ってるんでしょ?こいつのこと調べても何も出てこなかったこと」
やはり、昨日みたほぼ白紙のあの資料は旦那様が俺を調べたのか
「芽雨悪い。勝手に調べたりして」
「いえ。雇用主が雇用者のことを知るのは当然ですから」
「とにかく!!こいつは追い出す!!」
「桜は少し黙ってろ」
俺について2人が揉めているのだけは分かった
「あの……俺ここを追い出されると行く宛無いので…」
「そんなの俺が知るか。親の元にでも帰ればいいだろ」
頼る親も家族も友人も居ない
俺がここを出て行く時は復讐が果たされた時だ



