この日、母様は産婦人科の病院へ、父様は仕事へ行く為に一緒に家を出た
そして
「と……さま?母様?」
2人共交通事故により冷たくなって帰宅した
小さな俺だけでは生きて行けない
そこで父様の弟夫婦が俺の保護者となることに
そこから地獄は始まった
「芽雨!!働かない奴に食わす飯は無いぞ」
「気が利かない子」
「こんなこともまともに出来ないのか」
散々夫婦に怒鳴られ弟夫婦の家には家事代行の人が数人居た
そのうちの1人が料理担当で見習いシェフの宙兄ちゃん
まともな食事を与えられない俺を見兼ねて宙兄ちゃんはこっそり食事をくれた
料理も教えてくれた
地獄のような環境でも兄ちゃんの存在が俺には救いだった
食事に毒物を混ぜられても
残飯のような食事ばかりでも生きられたのは兄ちゃんが陰で支えてくれていたから



