シクシクとワクワクの星

✨ パチッ! ✨
シクシクの手のひらで、 小さな水滴がふわりと光る。



「……!」



シクシクは、息をのんだ。
たった今、自分が 「ありがとう」 とつぶやいた瞬間に――
水滴が変化した。



「これって……?」



「すご~~い!!ついに、ワクワクが動き出したね!✨」



光の生命体が、空でくるくると回る。



「シクシクが“いい気持ち💖”を持ったから、 ワクワクの種がちょこっと育ったんだよ!🌱🌟」



「……。」



シクシクは、水滴をじっと見つめた。



たしかに、さっきよりも ふわっと温かみがある気がする。
ほんの少しだけ、輝いて見える。



「……これ、本当に育つの?」



「もちろん!🌟」



光の生命体は、ニカッと笑って言った。



「ワクワクの種はね、“いい気持ち💖”をあげ続けると、どんどん大きくなるんだ!🎶」



「大きくなる……?」



シクシクは、自分の手の中の水滴を見た。
今は、まだほんの小さな光の粒。
でも、これがもっと育ったら……?



「……。」



シクシクの胸の奥に、 ふわっとした新しい感覚 が広がった。

シクシクは、静かに立ち上がった。
ワクワクって、最初は 「ちょっといいかも?」 って思うことから始まる。
それを大事にしていくと、少しずつ 育っていく。



それなら――



「……もっと、ワクワクの水をあげたら、どうなるんだろう?」



ふと、そんな考えが浮かんだ。



「おっ!?シクシク、すごいすごい!✨」



「え?」



「自分で“もっと試してみたい”って思ったね!💖」



光の生命体は、嬉しそうにパチパチと手を叩く。



「今のシクシク、前と全然違うよ!🌟」



「……たしかに。」



少し前のシクシクだったら、
「こんなの意味ない」 と言っていたかもしれない。

でも今は、少し違う。



「……ちょっと、やってみようかな。」



シクシクは、そっと水滴を見つめて、もう一度つぶやいた。



「ありがとう。」
「きれいかも?」
「ちょっと好きかも?」



✨ パチッ! ✨



また、小さな光が、水滴の中でゆらめいた。



「……!」



本当に、育ってる!?

シクシクは、目を丸くした。

「すごい……!」
シクシクは、驚きと、ほんの少しの喜びを感じた。
こんなに小さなことで、何かが変わるなんて――。



そのとき。



「……ん?」



シクシクは、ふと 周りの空気が変わった気がした。

さっきまでどんよりしていたシクシク星の空が、
ほんの少しだけ、明るくなった気がする。



「これ……気のせい?」



「ふふふ、シクシク、それが “ワクワクの波紋” だよ!✨」



光の生命体は、キラキラしながら言った。



「ワクワクってね、自分の中だけじゃなくて、 周りの世界にも広がっていくんだよ!💖」



「……周りに?」



「うん! たとえば、この宇宙のどこか、
すごーく遠くの星にも 影響を与えてる かもしれないよ?💫」



「……。」



シクシクは、もう一度空を見上げた。

たしかに、さっきよりも、ほんの少しだけ光が増えている気がする。

「ワクワクの種を育てると、世界も変わる……?」
「そういうこと!🌟」



光の生命体は、ふわっと宙に浮かびながら言った。



「ワクワクのエネルギーってね、
シンクロを生んで、どんどん広がっていくんだよ!✨」



「……。」



シクシクは、水滴をじっと見つめた。

ほんの小さな光。
でも、これが もっと大きくなったら?

もし、この星のシクシクたちみんなが、ワクワクを持ち始めたら?

……そのとき、この星は どうなるんだろう?



「……。」



シクシクは、胸の奥が 少しだけドキドキする のを感じた。

もしかして、これが本当のワクワク……?

🌟 続く…!

次回、第10話 「シクシク、ワクワクを広げる!?」
シクシクのワクワクが、少しずつ世界に広がり始める――
でも、そんな中 ある出来事 が起こる!?