「ワクワクって、どこにあるの?」
シクシクが問いかけると、光の生命体はピタッと動きを止めた。
そして、くるくると宙を舞いながら、にかっと笑う。



「いい質問~~!! さっすがシクシク!🎉」



「えっ?」



「ワクワクはね…… シクシクの“すぐそば”にあるよ!🌟」



「……え?どこ?」



光の生命体は、ぴょんっと跳ねて、ふわりと回転する。



「どこかに行かなくても、何かすごいことが起こらなくても、ワクワクはすぐ近くにあるんだよ!✨」



シクシクは、周りを見回した。
でも、どこにも「ワクワク」らしきものは見えない。



「どこにもないよ?」



「え~~~~!? そんなわけないってば!!💢」



光の生命体は、ぷんぷんっと腕を組むと、くるっとシクシクの周りを回りながら言った。



「じゃあ、シクシク。今日のワクワクミッション!」



「え、また?」



「うん!今回はね…… ワクワクを探す!🔍✨」



「探す……?」



「そう!『これ、ちょっといいかも?』って思えるものを見つけるんだ!」



「……。」



「なんでもいいよ!ちょっとキレイだな~とか、ちょっと面白いな~とか、ちょっと気になるな~とか!💡」



「そんなことで、いいの?」



「めっっっちゃいいの!!!💖」



光の生命体は、キラキラと輝きながら、楽しそうにくるっと回る。



「ワクワクってね、最初は小さいものなの!✨」

「最初から大きなワクワクを探そうとすると、なかなか見つからない。」

「でも、小さなワクワクをたくさん見つけると……」



「……?」



「いつの間にか、めちゃくちゃワクワクする世界になるんだよ!💫✨」

「……。」
シクシクは、静かに考えた。



「ちょっといいかも?」って思うもの。
そんなの、このシクシク星にあるのかな?



ため息が出そうになったけど、
でも、ちょっとだけ試してみようと思った。

だって、もうすでに「ちょっと変わること」のすごさを知ったから。



「じゃあ……探してみる。」



シクシクは、小さくつぶやいた。

光の生命体は、ニカッと笑って言った。



「いいね~! いってらっしゃ~~い!!🎉」



「えっ?」



「ワクワク探しの旅、スタート!!✨✨」



「いや、旅って……そんな大げさな……。」



光の生命体は、ふわりとシクシクの肩にちょこんと乗ると、


「さぁ! 運命の第一歩目だよっ! よぉ~~い、どんっ!💫🎶」


と、まるで実況するかのように言った。



シクシクは、戸惑いながらも、ゆっくりと歩き出した。


シクシク星のどこかに、「ちょっといいかも?」があるのだろうか?

そして――。

その小さな一歩が、シクシクを もっと大きなワクワクへと導く ことになるなんて、
このときのシクシクは、まだ知らなかった。

🌟 続く…!

次回、第7話 「シクシク、初めてのワクワク発見!?」
シクシクは、「ちょっといいかも?」を探しに旅へ!
果たして、シクシクが見つけるものとは――!?