「……もし、本当に、もっとすごいワクワクがあるなら……?」
シクシクは、小さくつぶやいた。
胸の奥が、ふわっと揺れる。



「でも……どうやって進めばいいの?」



ワクワクを試したら、シンクロが起こった。
「変わりたい」と少し思った。


でも――



「どうやって変わるのか分からない。」
「何をすればいいのかも分からない。」



考えれば考えるほど、不安が大きくなる。


そんなシクシクを見て、光の生命体はふわりと宙を舞いながらニカッと笑った。



「いいね~!シクシク、今めっちゃいい感じだよ!🎉」



「え……?」



「今、すごく大事なことに気づいたね!」



「え、なにが?」



光の生命体は、くるっと回ってウインクする。



「『何をすればいいか分からない』って気づいたこと!💡」



「……?」



「それね、めちゃくちゃ大事なの!
今までのシクシクは、『何もしない』のが当たり前だったでしょ?」



「う……。」



「でも、今は『何かしたい!でもどうしたら?』って思ってる。」

「それって、めっちゃ進んでる証拠だよ!💖」



「……そうなの?」



シクシクは、戸惑いながらも、少しだけ考えた。
確かに、「何かしたい」なんて思ったのは初めてかもしれない。

「でも……ワクワクって、どうやって始めればいいの?」
シクシクは、そっと聞いた。

ワクワクを感じることが、シンクロを生む。
でも、「ワクワクすること」なんて、やったことがない。



光の生命体は、ポンとシクシクの肩を叩いた。



「じゃあ、シクシクにワクワクの第一歩を教えてあげる!✨」



「……え?」



「それはね…… “ちょっとだけ違うことをやってみる”!💡」



「ちょっとだけ……違うこと?」



「そう!例えばね、いつも右を向いてため息をついてるなら、今日は左を向いてみる!🌱」



「……え、そんなの意味ある?」



光の生命体は、くるくる回って、むすっと頬を膨らませる。



「むむっ! あるのです!!💢 だって、ちょっと違うことをするとね、そこに“新しい流れ”が生まれるの!✨」



「???」



光の生命体は、シクシクの前にふわっと浮かんで言った。



「大きく変わろうとしなくていいんだよ。💫」
「ちょっとだけ、いつもと違うことをしてみる。🎶」
「それが、ワクワクの第一歩なの!✨」



シクシクは、じっと考えた。



「……いつもと違うこと、か。」

「じゃあ、シクシク。🌟」
光の生命体が、楽しそうに言う。



「今日のワクワクミッション!✨」



「ミッション!?」



「そう!シクシクは、いつも “どうせ私なんか” って言ってるよね?」



「……うん。」



「じゃあ、今日は 『もしかして、ちょっとだけいいことあるかも?✨』 って言ってみよう!」



「え……?」



「やるのは、それだけ!」



「それだけで……いいの?」



「うん!むしろ、それがすごく大事なんだよ!💖」



「……。」



シクシクは、迷った。



「もしかして、ちょっとだけいいことあるかも?」



そんなことを思っても、意味はあるの?
何も変わらないんじゃないの?



でも――

「いつもと違うことをしてみる」

光の生命体の言葉が、頭の中で響いた。



「……。」



「……もしかして、ちょっとだけいいことあるかも?」



ポツリと、つぶやいた。



その瞬間――

🌌 パチッ✨

遠くの空に、またひとつ、小さな星が光った。



「……!!」



「やったね!またシンクロだ!🌟」


光の生命体が、くるくると回る。

シクシクは、驚きと、ほんの少しの嬉しさを感じていた。
たったひとこと変えただけで、星が光る。

それが、偶然なのか、それとも――



「……。」



ワクワクって、もしかして、本当にすごいものなのかもしれない。

シクシクの中で、またひとつ、小さな変化が生まれた。

🌟 続く…!

次回、第6話 「シクシク、ワクワクを探す!」
初めてのワクワクミッションをクリアしたシクシク。
次は、「自分が本当にワクワクするもの」 を探す旅に出る――!?