過つは彼の性、許すは我の心 壱


「俺が言いたいのんは、七曜関係では“月”は禁句ワードやさかい聞くなってこと」

「禁句ワード?」


 渚君と私で首を傾げる。


「天條獅帥の親父様の代で色々あったらしうてな、それ以降“月”は一族の集まりには呼ばれへんくなった」

「…余程のことがあったんだね」

「まあな…知りたい?」


 悪戯付きの子供みたいな顔で凌久君が聞いてくる、が。


「知りたいって言っても教えてくれないでしょ」

「つづが教えて欲しいって言うたら言うてまおかな〜」

「見返りは?」

「ええ?見返りなんてとんでもない」


 とか言って、絶対に教える気無いやつ。

 今までは教えてくれるていたのに、急にそう聞いてくるってことは教える気無いってことでしょう?

 思わずジト目で凌久君のことを見ていたら、


「つづちゃんに何させる気や?俺の目ぇ黒いうちは絶対そんなんさせへんからな!」


 渚君がまたもや凌久君に噛み付いた。


「何考えてんでやらしい」

「はあ!?やらしいとはなんや!」

「渚は変態でいややな〜つづ」

「つづちゃんに誤解さすようなこと言うな!」

「誤解?渚が変態なんは誤解とちがうやろう」

「おのれ…!」


 渚君もっとやったれ!いけ!そこだ!と気持ち応援していたら、凌久君の視線がバチリと合う。

 そして、


「え」


 何を思ったのかするりと凌久君が私に近付いた。