「そう、ほなもう一個質問。ウチの学園にフレアってあるけど、そこの部長は?」
フレアの部長って。
そこでピピピーンと。
「天條君…ああもしかして“日”に当たるのって天條ってこと?」
「そうあたり〜」
天條家って何処までも上の存在なんだなあ上見すぎて首痛くなりそう。これぞ正に殿上人ってやつか。(何が正になんだって言われたら分かんないけど)
「天條が“日”って分かったけど、ほなもう一個なんや」
今度天條君達に会ったら首痛くなっちゃうかも、と至極どうでもいいことを考えていたら、渚君が話の流れを繋いでいた。
「月…」
そうポツリと呟く凌久君。
「“月”か。調べた時確かにハッキリ分かれへんかったな」
渚君ですら知らないらしい。
視線を凌久君に移すと、何故だか空にうっすらと見えるお月様を見ていた。
糸目の瞳が薄らと開かれ、恋しい様な遠い何かに思いを馳せる様な、そんな面持ちで。
「凌久君、大丈夫?」
もしかしてあんまり話したくない内容だったのかな、そう思って凌久君に声をかける。
私の声にハッと我に帰った凌久君は、
「……いやあすまん、けったいなこと考えとった」
感情を隠すが如く瞼を閉じて、いつもの弓形の糸目に戻る。
まるで今のが一瞬が嘘だったかの様に。



