「私だって惣倉君が中等部じゃなきゃ正式に加入して欲しかったよ…」
「俺も後2年早く生まれて来たかったです。そしたら唐堂先輩と同級生になれたのに」
「ねー」
「ぐふっ…」
中学生の力を借りないと高等部の生徒会活動がままならない現実にダメージを喰らった今清水君の背中を惣倉君が「大丈夫ですか?」と撫でる。
甲斐甲斐しく生徒会長の背中を撫でる彼が着ている制服は、ブレザーではなく、学ランであり中等部のものである。
ウチの学園は幼等部から高等部、そして大学まで存在するマンモス校。
敷地もある程度地続きになっており、中等部の学生が高等部敷地内にいたりとか、その逆があったりもしかりで、当然行き来するのは禁止されている。
罰則もあるが禁止とは言っていても、守る守らないは個人の自由。
惣倉君も偶々高等部敷地内にいたところを発見し、洋直ちゃんみたいに遊びに来なよと誘ったら、生徒会室常連になって仕事を手伝ってくれようになった。
私は趣味友人(漫画好き)が出来て嬉しいし、惣倉君もサボれそうな場所の確保が出来たし、生徒会としても仕事をしてくれる惣倉君が来てくれてwin-winというわけだ。
「そ、それでももう1人い、いるわけだし」
項垂れた今清水君はガバリと起き上がって、これまた言い訳にもならないことをいい始める。



