過つは彼の性、許すは我の心 壱


「そうですね…確かに関係者とは言えるかもしれないですね」


 表情は穏やかそのものなのに諦念と陰鬱を併せた微笑みは、それ以上の言葉の追及を拒む。

 いつもの柔らかく軽快な雰囲気とは違う、私には見せたがらない彼の一面。

 彼が見せたくないと言うのなら、私は口を噤むざる得ない。


「…」

「…」


 だから私も惣倉君も黙り込むしかなかった。


 その時。


「ごほん!んんっ!!」


 態とらしい咳払いで、気まずい空気を切り裂くのは、

 
「し、しかし何はともあれ生徒会員の人員補充は急務!さてどうしたものかな!」


 我らが生徒会長今清水君。

 何がともあれなのかは分からないし、声はうるさいなあと思ったが、

 
「…本当にどうしたもんかなあ、今清水君心当たりいないの?」


 気まずさもあって今清水君に乗っかることにした。


「いたら困ってはないさ今!」

「そうだよね…」

「そうだ!この間の岸谷君とかは?彼女は特待生だし、きっと要領も悪くないだろう」

「洋直ちゃんは前にも説明したけど、部員じゃないから」

「け、けどそれを言ったら惣倉君は手伝ってくれているわ、わけで…!」

「それはそうだけど」


 チラリと惣倉君を見る。

 頭も良くて、気遣いもできて、年下らしい可愛らしさもあって、いいところ尽くめなんだけどね。